【パラサイト 半地下の家族】社会派コメディが「ピンポーン」の瞬間からホラーになる
公開直後からみんな「半地下がすごい」と言うものだから、ネタバレされる前に観てきました。
たしかにすごかった。
話題の韓国映画『パラサイト 半地下の家族』は、韓国のお金持ち一家に貧しい一家の長男が家庭教師で入り込むのをきっかけに、長男だけでなく娘や父、母と、全員が寄生（パラサイト）していくという物語。
最初は韓国版『万引き家族』かな？と思いました（どちらもカンヌで最高賞を獲得しています）。
万引き家族が暮らすのは東京下町の古い木造家屋でしたが、パラサイト家族は半地下の家。
韓国には半地下の家がよくあるみたいです。そして完全地下の核シェルターも…。
万引き家族は出る人みんな貧しかったですが、パラサイトは貧富の差が激しいのも、それぞれの国が抱える現実なのかなと。
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最初にパラサイトするのは長男。ふとしたきっかけから、金持ち一家の高校生の娘の家庭教師になります。
続いてパラサイト家族の娘も、金持ち家族の小学生の長男の家庭教師に。
さらにはパラサイト家族の父は金持ち家族の運転手に、そしてついにはパラサイト家族の母まで金持ち家族のお手伝いさんになってしまいます。
金持ち家族は、家庭教師ら４人が実は家族だなんて夢にも思っていません。
この金持ち家族のノーテンキぶりには呆れるばかり。まんまとだまされて、これまでの運転手さんとお手伝いさんを追い出してしまうのです。
こうして家族全員パラサイトするのに成功して、金持ち家族がキャンプで留守の夜に豪邸でお祝いの酒盛りをするわけです。
ここまでは笑いに交えながら貧富の差という韓国の社会問題をとらえる社会派コメディ。
…このまま終わるわけないですよね。
そんな夜に突然、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴ります。
さあ、ジェットコースターホラーの始まりです。
え！あの人が？そんなところに？そんなものを？うわーっ！と一気に話が展開していきます。
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韓国映画を観たのは、昨年の『タクシー運転手』以来です。
『パラサイト』の主役のお父さん役は『タクシー運転手』でも主役で出ていたソン・ガンホさん。
ホント、人のよさそうな普通のおじさんです。
そんな普通のおじさんが笑いを呼びながら事件に巻き込まれていく（『パラサイト』は巻き込まれるというより、自ら計画したことなのですが）、そして笑顔が消えて真顔になったときの怖さ…２つの映画に共通しているところです。
後半の予想を超える展開は、絶対ネタバレされる前に観に行った方がいいです、はい。
