マチフル -machifull-

新潟や日本や東南アジアの街ネタブログ。見たり聞いたり読んだり買ったりの感想メモも。目指すは陸マイラー。

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【東京で東南アジアを食べる~肉骨茶】骨付きホロホロ肉の薬膳スープを十条で

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お茶じゃないよ。骨付き肉が入った薬膳スープ、これがご飯に合うんです。

「肉骨茶(バクテー)」はマレーシアやシンガポールでよく食べられるスープ料理。
マレーシアがまだイギリスの植民地だった頃、中国から働きに来ていた福建人が、解体後に残った肉片付きの骨を使って作り出したと言われています。
それで「肉骨」なんですね。「茶」は謎ですが。
豚肉を使うので食べるのは中華系だけ。ムスリムのマレー人は食べません。

肉骨茶には、まるごとのニンニクや、クローブ、ハッカクなどのスパイスが入っています。
当時の中国人は港湾労働者が多く、肉体労働だったので、朝食にスタミナがつく肉骨茶を食べたといいます。
肉骨茶を出すお店に入ると薬膳の香りがしてくるので分かります。

◇ ◇ ◇

マレーシアの首都クアラルンプールから電車で1時間ほどの港町クランが肉骨茶の発祥の地だそうで、多くの肉骨茶のお店があるそうです。
クランには残念ながら行ったことがないのですが、ペナンに行ったときはホテルの近くにあったお店で肉骨茶を食べました。

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Kedai Kopi Ho Ping
Jalan Penang, George Town, 10450 George Town, Pulau Pinang, Malaysia

肉骨茶のスープには、醤油ベースの深い褐色のものと、コショウを効かせた澄んだものがあるそうで、ペナンのは深い褐色を越えてかなり黒いスープでした。
黒いスープにはスパイスや生薬が溶け込み、その味が骨付き豚肉に染み込んでいて、ご飯だけでなくビールも進みます。

◇ ◇ ◇

透明スープの肉骨茶には、シンガポールで出会いました。
「松發肉骨茶(ソンファバクテー)」は創業50年を数える名店で、開店前から行列がずらり。

松發肉骨茶
11 New Bridge Rd, #01-01, シンガポール 059383

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スープの中に、煮こまれてホロホロとやわらかくなった骨付き豚肉がごろごろと入っていて、ボリュームがあります。
ニンニクがまるごと入ったスープは、コショウもきいててご飯が進みました。

◇ ◇ ◇

そんなマレー半島の味、肉骨茶を東京で味わえるのが十条の「A1肉骨茶」。
「A1」と言えばマレーシアのスーパーなどでもよく見る、肉骨茶スパイスの国民的ブランドです。
ここは、A1の社長が認める肉骨茶のお店なんです。

あっさり味と濃厚味があるのですが、今回はあっさり味にしてみました。
早速出てきました、土鍋に入ったあつあつの肉骨茶。
あっさりと言ってもシンガポール風の透明スープではなく、褐色スープです。f:id:andyandyandy99:20190908135327j:image

そうそう、この味。
ニンニクやスパイスはちょっと遠慮がちで、日本人に合わせてあるのかな?と思いましたが、A1認定ということはマレーシアの家庭の味に近いのかもしれません。

A1肉骨茶
東京都北区上十条2丁目30−9