マチフル -machifull-

新潟や日本や東南アジアの街ネタブログ。見たり聞いたり読んだり買ったりの感想メモも。目指すは陸マイラー。

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【エリア・イノベーション・アライアンス 木下斉さん】「補助金頼みは街の致命傷」

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「補助金に頼ったまちづくりが、むしろ街の致命傷になっています」
木下さんの話は単刀直入、今の再開発やまちづくりの問題点をえぐり出します。

一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス(AIA)の木下斉代表理事をゲストに行われた「古町活性化シンポジウム」から。

中心市街地活性化というと行政の補助金頼みと、つい考えてしまいますが、AIAが行う活性化事業では、行政の補助金に頼らずに事業開発などを行うことで、自立した経営モデル構築に取り組んでいるのだそうです。

◇ ◇ ◇

全国の地方都市に、行政の補助金で作って失敗しているまちづくり事業がどれだけ多いか。

青森市の複合商業ビル「アウガ」は失敗例として有名になり、市長が引責辞任することにまでなってしまいましたが、全国にもアウガのような例はたくさんあると木下さんは言います。

補助金で出来た商業施設に商業テナントではなく公共施設が入る例も多いですが、それが街のにぎわいになっているかというと疑問です。
古町界隈でも西堀ローサやコシジビルなどに公共施設や行政機関が入っていますが、なんか華がないんですよね。仕方ないのでしょうけど。
中央区役所のNEXT21移転も心配になってきます。空きフロアのままよりはずっとましなのですが。

新潟市のBRTについても、木下さんは『交通手段の提供方法の変更だけで街は変わらない。みなは車で移動したいのよ。…』と、会場からツイートしていました。
連接バスが走ろうが、路面電車が走ろうが、古町に魅力がなければ人は来ないんですよね。

◇ ◇ ◇

では、どう魅力を作るか。
まず街のあちこちにある空き店舗に、新たなお店に入ってもらう努力をすべきと、木下さん。
「そんなこと、分かってる」と言う人もいそうですが、ではどんな努力をしたらいいか。
まずはどんな事業者が街に合うか見極めるために、クラフトマーケットなどを開くことから始めてはどうかと木下さんは言います。
これって、「沼垂テラス」がやってきた方法に近いですよね。

商店街はお店が集まっているところに魅力があります。
それって当たり前なんだけど、その当たり前を忘れて公共施設とかで埋めてきたのが現状だと思います。
建物はボロくても、立派なアーケードなんてなくても、面白いお店が揃えばいい、そのためにやれることはきっとあるはず。小さいことからまずはやってみよう…。
木下さんが言うことを沼垂テラスが証明してくれたように思いました。