マチフル -machifull-

新潟や日本や東南アジアの街ネタブログ。見たり聞いたり読んだり買ったりの感想メモも。目指すは陸マイラー。

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【タクシー運転手 約束は海を越えて】韓国現代「黒歴史」の感動真実を映画化

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僕が小学生だった38年前、お隣韓国がこんなに激しいことになっていたとは知りませんでした。
もっとも当時日本でもちゃんと伝えられていたのかどうか、分かりませんが。

映画『タクシー運転手』は昨年韓国で大ヒットした、韓国人タクシー運転手とドイツ人報道記者の事実をもとにした作品です。
『タクシードライバー』ではないよ。

https://www.instagram.com/p/BlnfrDHhQKO/

これはすばらしく、すさまじい映画。遅い時間だったけど、無理してでも観に来てよかった。韓国にこんな黒歴史があったとは不勉強ながら知らなかった。#タクシー運転手

◇ ◇ ◇

舞台は1980年の韓国。
いかにも人がよさそうで、けれどもおカネはないタクシー運転手が、その人のよさとおカネ欲しさから、大きな事件に巻き込まれていきます。
その事件とは…?

不勉強ながらこの映画を観るまで「光州事件」のことは知りませんでした。
軍事政権と民主化の狭間で揺れていた時代。
南部の都市光州で学生デモに端を発し、市民と韓国軍が衝突します。
一般市民が軍の兵隊にこん棒で叩かれ、しまいには次々撃ち殺されてしまうシーンは衝撃的です。
この事件で市民164人、軍人23人、警察4人が死亡したと言われています。

これだけの大事件にもかかわらず、韓国の国内は報道統制が敷かれ、新聞もテレビも正しく報道されていなかったようです。
光州で反社会的集団の暴動が起きて、軍に死者が出ているとだけ伝えられていました。
国内の報道が信じられない事態…。
光州で起こっている真実を世界へ伝えなければならないと、ソウルへ飛んだドイツ人記者がタクシーで光州へ向かいます。

最初は運転手さんの人のよさもあってコミカルな雰囲気で話が進むのですが、光州に近づくにつれて事態は深刻になっていきます。
報道管制下の光州では、当然ながら外国人記者は警戒されます。
「通行禁止時間までに光州に行ったら10万ウォンを支払う」というのがタクシー運転手との約束だったのですが、結局光州で一緒に命がけの取材をし、命を狙われながら大脱出をする羽目になってしまいます。

◇ ◇ ◇

記者と運転手の活躍で光州の惨状が世界へ知らされることになってから、23年後。
ドイツ人記者は韓国で報道の賞を受けることになります。
月日が過ぎ民主化も進んだとはいえ、23年前には国に命を狙われていたのですから、この手のひら返しには驚いてしまいます。
もっとも光州事件で死刑判決を受けていた人物が後に大統領になったりしているわけで、韓国激しすぎです。

エンディングで描かれるドイツ人記者とタクシー運転手のエピソードは感動的です。
時を越えた友情が育まれたと思いきや、その後ドイツ人記者がどんなに探してもタクシー運転手を見つけることはできなかったのだそうです。
でも、なんだかそれでよかったのかも、と思いました。
それだけ時代も変わってしまったのですから。