マチフル -machifull-

新潟や日本や東南アジアの街ネタブログ。見たり聞いたり読んだり買ったりの感想メモも。目指すは陸マイラー。

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【やりたいことがある人は未来食堂に来てください】それ、本当にやりたいこと?

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タイトルに誘われて早速行ってみました、未来食堂。
やりたいことがある…というか、ただお昼ごはんを食べて来ただけですが。
美味しかったですよ。

https://www.instagram.com/p/BU3NWqcg3an/

本で読んだ「お手伝いをすると夢が叶う」という食堂。日替わりのスープ(今日は冷や汁)にご飯で500円。あとは1皿100円の小鉢をつけて。

東京の神保町にある「未来食堂」は、「美味しかった」だけではない何かを感じることができるお店。
理系エンジニアの店主さんが徹底的に考え抜いて、一人でも回せるようさまざまな工夫がされています。
50分手伝うと1食無料になる「まかない」システムは、話題になりました。
このお店を経営する小林せかいさんが、「始める」「続ける」「伝える」ための方法をまとめた著書が『やりたいことがある人は未来食堂に来てください』です。

 

 

◇ ◇ ◇

未来食堂は何かを始めたいと相談に来る人が多いのだそうです。その気持ちは分かります。
でも小林さんはそんな相談を聞いて思うのだそうです。
『「AとBならBのほうが世間受けが良さそうだ」と、無意識に世間受けすることを選んでいませんか?』と。
これは刺さりました。
自分のやりたいと思ってることって、実は無意識に世間受けを狙ったことなのかも…。

そんなことないよ!と思ってる方。
そのやりたいことはちゃんと説明できていますか。
『“うまく説明できない”のは、ずばり、言語化できていないから』と小林さん。
まずはちゃんと言語化することが大事です。
そのためには何をしなければならないか。小林さんは『自分がやりたいことを深掘りする』ことが必要と言います。
では、どう深掘りするか。
『“新しいこと”を分解して見ることで〈既にあること〉と〈本当に新しいこと〉に分けることが大切です』
その〈本当に新しいこと〉こそが、本当に自分のやりたいこと。
〈本当に新しいこと〉はそこにありますか?

巻末のライフネット生命保険の出口治明会長との対談で、出口さんも言います。
『因数分解がすごく大事』と。
『問題をできるだけ要素に分けて、頭を整理し、何が本質的に問題で、本質的にやるべきことは何なのか、どのようにやるのか、というようにできるだけ要素に分けてから、全体像を見たほうがいい』
そうやって、自分が本当にやりたいこと=本当に新しいことを因数分解で探って深掘りすることが必要なんですね。

では〈既にあること〉はどうするか。
小林さんは『〈既に世にあること〉を徹底的に学習する』ことを目指し、図書館にあるレシピ本はすべて読破したのだそうです。すごいです。
常識を疑うにはまず常識を知らなければならないと、出口さんも言います。
常識や既存をすべて知ること。ここから新しいことは始まります。
そうか、だから学校でパッと見は何の役に立つか分からないような勉強をするんですね。
因数分解でつまづいた僕は耳が痛いです…。

◇ ◇ ◇

本のオビで出口さんが「久々に“まとも”なビジネス書に出会いました」と書いていますが、納得でした。
「来てください」とお願いするのではなく、「行きたい!」と思ってもらえるような新しいことを作り、そのレベルを継続し、ちゃんと伝えていくことが大事なんですね。
日頃つい「来てください」「買ってください」を連発しがちになっている自分の仕事を少し反省してしまった一冊でした。