マチフル -machifull-

新潟や日本や東南アジアの街ネタブログ。見たり聞いたり読んだり買ったりの感想メモも。目指すは陸マイラー。

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【即答力】「丁寧に即答すること」で、チャンスを逃さず自身の世界を広げる

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「僕がやります!」と手を挙げることで、世界はぐんと広がります。

雑誌『暮しの手帖』の前編集長で、今はクックパッドの新サービス「くらしのきほん」を手がける松浦弥太郎さんの『即答力』は、あらゆる出来事に好奇心と関心をもってコミットしていくことからすべてが始まると訴える一冊です。

 

即答力 (朝日文庫)

即答力 (朝日文庫)

 

 

10代の終わりに単身渡米した松浦さんは、アメリカでは、コミュニケーションにおけるさまざまな場面で、例えれば“野球の試合”みたいなことが行われていると感じたそうです。
まず自分から発言し、心を開き、コミットして、“試合”に参加する。
一度参加すれば声がかかるようになり、チャンスが巡ってくると松浦さんは言います。
東京に来て、ああ、この街もそうなのかも、と感じます。

◇ ◇ ◇

かといって、闇雲に即答するのがいいわけではありません。
何かを知っているからといって「あっ、私にも知識があります」とひけらかすのもよくありません。
自分が知らないことには正直に「答えられない」と答える即答も必要と、松浦さんは言います。
即答力には瞬発力と同時に正直さが大切なんですね。
ときには口が堅いことも大事。
口が堅いかどうかは、信用にかかわることです。
この本で一番“刺さった”のはここでした。

社交的な人の特徴を松浦さんは「もう一度会いたい」と思われる人かどうか、と言います。
『即答とは、相手を喜ばせること』。
いつも相手を尊重してコミュニケーションしながら、「新しいことを始めるときに、この人が必要だ」と思ってもらえるような人物になることを目指したいところです。
一人では越えられないレベルにたどり着くまでに、人や仕事を引きつけ、チャンスを引き寄せる求心力を蓄えておくのが大事なんですね。

即答していると失敗もしょっちゅう起きる、と松浦さん。
できれば失敗はしたくない…と、つい思ってしまいますが、シリコンバレーでは、失敗したことのない人は、挑戦もしていない人として見られ、評価もされないと聞いたことがあります。
即答し、ときには失敗しながらも、次々現れる新しいチャンスに次から次へと即答していく。
そんな態度がシリコンバレーだけでなく、どこでも重要になっていると感じます。

◇ ◇ ◇

相手が大切にしている価値観を日常会話から察する、素直にためらわずに質問する、ミスをしたら相手にできる限り早く自分の顔を見せる、などの仕事に役立つノウハウもいろいろ載っています。
この春仕事の環境が変わるなどして、「5月病を過ぎたのに6月病だよ…」などと途方に暮れてる人(僕?)にぴったりの一冊でした。

松浦さんは言います。
『さあ、勇気を出して、試合に出ましょう。プレイヤーになって「おーい、やってみようよ」という声に即答しましょう』
野球をするのは実は苦手な僕ですが、「野球を観に行くのは好きです!」と話題にコミットすることはできそうです。
何なら太鼓抱えてコールリーダーやりますよ、くらいな。
あ、でも相手が好きな球団は事前に日常会話から察しておいた方がよさそうですね。