【ぼくらの仮説が世界をつくる】情報からではなく「仮説」から始めよう
仮説を立てる前に、つい情報を集めちゃっていませんか。はい、僕はそうです。すみません。
講談社の敏腕編集者から独立して、作家エージェント「コルク」を起業した佐渡島庸平さん初の著書『ぼくらの仮説が世界をつくる』は、新しいモノやコトを作る人には勇気が湧く一冊です。
新しいモノやコトを生むには、情報や数字よりも自分の中にある価値観に支えられた仮説の方が大事と、佐渡島さんは言います。
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『多くの人は重要な決断を迫られたときに、できるだけたくさんの情報を集めて、それから仮説を導くと思います。
でも、そうしていると新しいことは何も生まれません』
『仮説を立てるときは、誰でも得られるような数字のデータではなく、「日常生活の中で、なんとなく集まってくる情報」そして「自分の中にある価値観」の方が大切なのです』
これがこの本の主題となっている『仮説が世界をつくる』というところです。
情報や数字から新しいものを生もうとしても、前例主義に陥ってしまうと佐渡島さんは言います。これではちっぽけなものしか生まれないんですね…反省。
新しいものを作り出すにはまずは前例とかデータとかは横に置いておいて、自分の価値観に基づいて仮説を立てることから始めるのが大事、と佐渡島さん。
ググれば情報やデータは手に入る時代。
だからこそ、差をつけるのはその人の価値観なんですね。
ではしっかりした仮説を立てるにはどうすればいいか。
ライフネット生命保険社長の出口治明さんは、蓄積してきた知識と経験から編み出した「直観」が物を言うと言っています。
そして、直観を支えるインプットの絶対量を増やすには、人と会うこと、本を読むこと、旅に出ることが大事、と出口さん。
僕も人・本・旅は意識しているつもりだけど、今の倍くらいに密度を上げたいなぁ。
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仮説が世界をつくる話は、『「宇宙人視点」で考える』『「ドミノの1枚目」を倒す』と続きます。
『おわりに』で書かれた灘高時代の同級生の話にはぐっと来ました。ここは実際に本書を手に取って読んでいただきたいところです。
僕らが日々している仕事は、どこかの誰かがやりたくてやりたくて仕方なかったのにできなかった仕事なのかもしれません。
日々を大事にしようと思わずにはいられませんでした。