マチフル -machifull-

新潟や日本や東南アジアの街ネタブログ。見たり聞いたり読んだり買ったりの感想メモも。目指すは陸マイラー。

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【佐渡が今キテいる!?】広島に宮島、仙台に松島…そして新潟市には佐渡がある

「観光の魅力がなさそうな街」に、3人に1人が新潟市と答えた調査結果にがく然としてしまいましたが…でも思うんです。
広島市に宮島が、仙台に松島があるように、新潟市には佐渡がある!となれば、新潟の観光のイメージも変わるのでは?と。
・【国内11都市ランキング】「観光の魅力」最下位の新潟市が勝てる分野は? - マチフル -machifull-
http://fullmatch.hatenablog.com/entry/2017/02/16/224408

関西から佐渡に3年前に移住し地域おこし協力隊に参加しながら、佐渡の南部にある港町・小木の空き家を購入し地域の交流拠点にしようと活動している熊野礼美さんの話を聞きました。

「佐渡は今、キテいます」と熊野さん。
最近都会には疲れた人が増えているとか。
ちゃんと暮らしの営みが残っている佐渡は、都会で疲れた人を癒やすチカラがあると感じているそうです。

◇ ◇ ◇

都会にはなくて佐渡には残る暮らしの営みとは、どんなことでしょうか。

【1】グラデーションのように変化する四季を感じられる

例えば、春。雪どけに始まり、フキノトウが芽吹き、集落で鬼太鼓の祭りが行われ、田植えが始まる―。
一言で春と言っても、一気に来るのではなく、グラデーションのようにやって来るんです。
これは都会では感じられない感覚でしょうね。

【2】隣の人との付き合いがある

近所の人と声を掛け合う間柄になれるのも、今では田舎暮らしならではと言えるでしょう。
佐渡は集落ごとにお祭りがあって、これが世代を超えて共通の話題になるのだと熊野さんは言います。なるほど、お祭り大事。

【3】しっかり今日という日が終わるのを感じる

ビルの谷間にいつの間にか日が沈むのではなく、山や海に日が沈むのがしっかり見えて、その後は漆黒の夜の闇に包まれます。
季節だけでなく一日の変化を感じられるのも田舎暮らしならではなんですね。

【4】旬の食べものがある

グラデーションになって来る季節とともに、食べものの旬もやって来ます。
しかも近所の人がそんな旬の食べものをじゃんじゃん持って来てくれると熊野さん。
「田舎暮らしあるある」でしょうか。

【5】生活の知恵が生きている

庭の梅の木に実がなれば、梅酒をつける。近所の人からもらったたくさんの大根は、切り干し大根にする―。
そんな生活の知恵が今も生きていて、季節の楽しみとして次々やって来ると熊野さんは言います。

◇ ◇ ◇

これらは佐渡に限らず田舎暮らしに共通したことかもしれません。
でもクルマですぐ街に出られる田舎と、船でなければ出られない島とでは、自然や人付き合いの濃密さが違う気がします。
それでいて大きな島でもある佐渡は、病院やスーパーなども揃っていて暮らしやすいと熊野さん。
単身佐渡に移住してくる女性も結構いるらしいです。

佐渡島外に住む女性が入会できる「さど女子ファンクラブ」には、約270人が会員登録して、佐渡へのツアーや交流会を年に数回行っているとか。
熱心な会員さんには東京で暮らす人も多く、都会の人の佐渡人気を感じると熊野さんは言います。

◇ ◇ ◇

今回のトークイベントを主催した方は、佐渡の玄関口である新潟市に佐渡を感じる部分が意外なほどない、と話していました。
全国的には新潟市よりも佐渡の方が、トキや金山、鬼太鼓などいろいろな観光のイメージが伝わっているはずです。
それに島というだけで行きたくなる雰囲気があると思います。
新潟市にもっと佐渡を増やしたい。いっそのこと、観光面では新潟市と佐渡が合併してもいいんじゃない?とさえ思うのですが、いかがでしょうか。

おみやげにもらった佐渡のカタチをしたクッキー。てんさい糖の甘みがやさしくて、おいしかったです。こういうのを新潟市に増やすのが第一歩かもしれません。

https://www.instagram.com/p/BQrVAwygOVL/

「さどトーク」、面白かった! おみやげは佐渡のカタチのクッキー。